感謝の思い

上甲 晃/ 2002年1月7日/ デイリーメッセージ/

このデイリーメッセージを作成し始めてから、既に10年以上の時間が経った。その間、幸いにも、一日として休むことなく、デイリーメッセージの作成を継続できたことは、私の人生において、一つの大きな財産作りになった。「あなたの人生において、最大の誇りは何ですか」と聞かれたとしたとき、「10年間、一日も欠かすことなく、1千文字強の文章を書き続けることができたことです」と言えることは、松下政経塾の塾頭を務めたとか、松下電器の副理事であったとかという、俗的役職など比較にならないほど、私には大変に価値のあることである。

なぜ継続できたか、要因はいろいろある。その中で、最大の理由はきわめて明確である。このデイリーメッセージを継続して読んでいただく人たちがいたから。それ以外の理由はない。一般的に、なぜ日記が長く続かないか。人に読んでもらうことを前提にしていないからだ。今、7百人以上の人たちが、このデイリーメッセージを購読していただいている。私は、7百人に対する責任を負いながら、このデイリーメッセージを作成しているのだ。簡単に休むことも、手抜きすることも、できるはずがない。病気になることさえ、7百人に対する責任問題である。

そのように考えると、10年継続できたことに対して、感謝の思いを何とかして表したいと考えたのは当然のことである。「読んでいただいてありがとう」、そんな私の思いに即した講演会を開いて欲しいとの呼びかけに、全国で7人の人たちが応えてくれた。第一回目は一昨日、山形市で「感謝の講演会」を開いていただいた。およそ、2百人近い人たちにお集まりいただくように準備していただいた黒沼 憲、範子夫妻の好意が身にしみる。

私ががんばったから継続できたのではない。多くの人たちが読んでいただいたからこそ、継続する勇気を与えられたのである。全国7箇所で、同様の講演会を計画していただいている。交通費、講演料自弁、せめてもの感謝の思いの表れだ。人は、誰かに受け止められると思うからこそ、「がんばろう」との勇気をもてると改めて学ばせていただいた講演会であった。