『青年塾』第5期生の塾生諸君へ

上甲 晃/ 2002年3月17日/ デイリーメッセージ/

出発式を終えて、正直、ほっとしています。そして、私の心の中には出発式の熱い余韻がまだ残っているような気がします。本当に、すばらしい修了発表会、そして出発式をありがとう。

過去の4年間と比較して、今年の修了発表会と出発式は大変心配でした。なぜならば、入塾式の時の硬い雰囲気が、あまりにも心に引っかかっていたからです。はたして、今までのような感動的な時をもてるだろうか、実は不安でありました。しかし、私の不安は完全に吹き飛ばされました。諸君が、心を一つにして、実に整然と秩序正しく、事を進めてくれました。その結果、過去のどの修了発表会・出発式と比べても遜色がない、そんな気さえしております。

東クラスの諸君が、献身的に動いてくれました。一年間の研修のいかなる時よりも、みんなが輝いていました。リーダー役を買って出てくれた上田寛君、そして大塚治子さんを、みんなが懸命に支えてくれました。最初の研修の時、大塚治子さんが先頭に立ってリードしてくれている姿を冷ややかにみていた諸君が、今回は、十分に支えてくれました。秩序だった動きの秘密は、東クラスの諸君の心を一つにした働きにあることは間違いありません。やっぱり、゛一番苦労した人たちが、一番得をする゛と、私も改めて実感しました。「ともに汗を流す」ことが、みんなの心の絆を結んでいくのだと、再確認できたことも、私の喜びであります。

他のクラスの人たちも、東クラスの働きに応えて動いてくれました。あるいは、東クラスの人たちの懸命な働きが、みんなの心を動かしたのかもしれません。゛人に求める前に、自ら動く゛。どうやら、『青年塾』に、一つの新しい伝統を確立できたように思います。うれしいことであり、ありがたいことであります。

この手紙が、一年間の一応のしめくくりであり、終わりとなります。もちろん、出発式と銘打った時から、『青年塾』は、゛生涯塾生゛であり、諸君との縁は、命ある限り、永遠に続いていきます。この出会いを、生涯の縁としてつなげるかどうか、それが人生をより良くしていく上で、重要な鍵を握っています。「出会いを縁にすることができるかどうか」は、諸君の心構え一つにかかっています。

一年間の研修が終わったら、ぷっつりと縁が切れてしまう人も少なくありません。「青年塾が終わった」ということでありましょう。しかし、一年間の研修が終わってから、縁が始まる人たちも多くいます。「青年塾が始まった」ということです。出発式が、一年間の終わりではなく、新しい出発であると受け止めて、ぜひとも生涯の縁としてしっかりと結んでいきたいものであります。

岐阜県恵那市の東海神栄電子工業さんは、毎年、数人の塾生諸君を派遣していただいております。最近、同社では、『青年塾』で学んだ人たちの自主的な勉強会を社内で始められました。田中義人社長をはじめ、幹部も出席されています。『青年塾』に参加したほかの会社の人たちも数人、その勉強会に参加しています。もちろん、同社から派遣された塾生諸君は、一期生から今度入る六期生まで全員が顔をそろえています。『青年塾』を一年間の学びにとどめることなく、長期にわたって継続させたい、そんな思いから始めたと聞いています。また、社内改革の先兵としての役割も期待されているようです。そこでは、私のデイリーメッセージをテキストにしていただいているとのこと、私も緊張しています。

私は、こうした動きを大変に好ましいと思っています。これから、塾生を多数派遣していただいている会社には、順次、同様の動きを働きかけていきたいと思います。一年間だけでおしまいというのでは、「あの一年は何だったのであろうか」と思うことでしょう。この一年間は、きっかけなのです。これから何かが始まるきっかけの一年であったのです。同じ会社から派遣された人たちは、まず会社の中で、塾生同士がともに声を掛け合い、学びを継続し、さらには会社をより良くしていく先兵として立ち上がっていただきたいものであります。

もちろん、『青年塾』の講座への参加も大いに期待しています。一年に一回でも構いません。今年参加できなかった講座に参加してみる、それも、『青年塾』との継続した縁が結ばれる一つのあり方です。会社から経費が出なかったら、自ら自腹を切って計画的に参加する、そんな姿を私は切望しています。10年かけて、すべての講座に参加したというのもいいでしょう。今後、『青年塾』新聞を通じて、講座のご案内をします。どうぞ、時間的に、経済的に許される範囲で、講座にご参加ください。今年は、例年に比べて、特別講座への参加が少なかったように思います。これからは、自分の意思で、自分のお金で、自分のために、特別講座にもご参加ください。そして、後輩諸君とも縁を結んでください。

今の日本は、精神の劣化がはなはだしいと、私は嘆いています。『青年塾』は、日本人としての精神を高く持ち、誇り高い生き方を求めていくところに、一番の思いがあります。諸君、「高く思え」、「大きく思え」、「凛として生きよ」。さあ、背筋を伸ばして、思いを天下にはせるのです。そして、目の前の、足元の、今日成すべきことに全力を尽くしていこうではありませんか。
同志諸君!志を高く掲げて歩もう。

5期生出発式