若者よ、怒れ

上甲 晃/ 2002年4月1日/ デイリーメッセージ/

横浜市長選挙に、松下政経塾第10期生の中田 宏君が当選した。投票日の1週間前、私が、横浜駅西口で街頭宣伝車の上から眺めていた時には、無関心な市民の姿がいやに目に付いた。街頭演説を聞いているのは、中田ファンばかり。その後ろを通り過ぎている人たちは、街頭演説の風景に眼を送ることもなかった。日曜の午後の繁華街を通り過ぎる人たちの大きな波は、選挙にまったく関心ないようにさえ感じられたことは事実である。今回の選挙は無党派層の動きが鍵である。無党派層に動きがないと、中田君の選挙は厳しくなると予想した。

ただ、横浜市民は、他の地域とは異なり、変化に敏感である。時代の最先端をいくような動きは、全国でも一番早く、鋭い。私も、六年間ほど、横浜市民であったので、その点は良くわかるのだ。横浜市民は、感情を表にあらわして、意思表示することはあまりない。黙って、じっと横目で見ているのである。そして、皮膚感覚で厳しい判断を下す、そんな市民感覚は今回も健在であったようだ。

三十七歳という年齢は、日本一の人口を誇る横浜市の舵取りをするには、経験不足であることは否めない事実である。平時であれば、まず選ばれない若さだ。しかし、安定感のある現職よりも、未知数ながらも可能性を、横浜市民は選んだわけだ。

私が今回一番喝采を送ったのは、中田君の挑戦の意欲であり、激しい怒りである。私は、若者の最大の魅力は、世の中の不正、停滞、ひずみ、矛盾などに、怒りをあらわにするところにあると思っている。怒りを忘れた若者には、何の魅力もない。目先の損得を計算し尽くして、人生の進路を決めるのではない。止めようもない怒りに燃え、目先の損得を越えて、巨大な敵に力いっぱいかかっていくところに、若者の魅力がある。また、そういう若者が、古今東西、時代を変えていく原動力になってきたのである。

現状に甘んじて、自分の損得に汲々としている若者が、最近、余りにも多すぎる。社会の矛盾、問題点、陋習、不正などに何の関心もなく、ただ、自分さえ良ければいい、目先が良ければそれでいい、そんな若者があまりにも多すぎることが、日本が停滞している原因の一つでもある。だから、私は、中田君の今回の挑戦に、心から拍手を送った。長期居座り政権ノー、財政を無視した都市開発ノー、多選ノー、そんな腹の底からの怒りが、横浜市民の心を動