出発式に向けて

上甲 晃/ 2003年3月9日/ デイリーメッセージ/

『青年塾』第六期生の出発式に臨んでの原稿。

諸君、一年間の研修を終えて、ここに、共に出発式に臨めることを大変にうれしく思っています。とりわけ、今年は第六期生として入塾した九十一人のうち、九十人が晴れて出発できることが、何よりありがたく、また感激であります。人生は、「ひとつの出会いが、人生の大事な縁として結ばれる」ところに喜びがあると思います。入塾式での出逢いが、一人を除いて、すべて、人生の縁として結ばれてきたわけですから、今年は格別の感慨があります。願わくば、この一年の縁が、「生涯の縁」となることをいるばかりです。

そのためには、今日のこの日を、「終わった」と捉えないでいただきたいのであります。「ああ、終わったやれやれ」では困るのです。『青年塾』のこの一年は、「終わり」ではなく、すべての始まりであり、きっかけでなければならないのです。「生涯の縁の始まり」であり、「一生の共になるきっかけ」であり、「志関心をもち始めた始まり」であり、「歴史の流れや時代の動きに関心をもつようになったきっかけ」であって欲しいのです。だから、今日のこの日の行事を、「出発式」と名づけたのであります。

この出発の時にあたり、私はお祝いの心を込めてひとつのメッセージを諸君に送ります。それは、『心の背骨』をまっすぐにすることです。人間は、背骨の曲がりやゆがみによって、様々な病気になります。整体師は、背骨の曲がりやゆがみを直します。人間には、もう一つの背骨があります。それは、心の背骨、精神の背骨です。『心の背骨』が曲がっていると、生き方の上に、様々な障害を引き起こします。ゆがんだ心、ひねくれた心、ねじ曲がった心などを正しく、まっすぐなものにしたとき、あなたは初めて、正しく、強く生きることができるようになります。

『心の背骨』をまっすぐなものにするための方法があります。それは、自ら、生きる原理原則をもち、それを貫き通すことです。心は、実践や体験によって育ちます。人にほめられるから、人に強制されたからといったことではなく、自らの良識と良心に照らして、「やるべきことはやる、やってはならないことは絶対にしない」、そのような生きる原理原則を貫いていけば、あなたの『心の背骨』はきっとまっすぐになっていきます。

『青年塾』は生涯塾生を基本の方針としていることを、繰り返し確認しておきます。それは単なるスローガンや心がまえを言うのではありません。お互いに、この出会いを生涯の縁として結び、よき同志として歩みもうとの決意を表す言葉であります。