読み書きソロバン

上甲 晃/ 2003年10月14日/ デイリーメッセージ/

読み書きソロバンをしっかりと勉強することは、「生きる力」を育むというのが、公文教育研究会の理念である。知性の原点は、読み書きソロバンというわけ。確かに、読む能力がないと、書を読めない。書く能力がなければ、手紙一つ事けない。ソロバン、すなわち計算能力がないと、物一つ買うことができない。読み書きソロバンを励むことは、人間の学びの出発点であり、生きていく原点だ。公文教育研究会は、読み書きソロバンの能力を育てるために、五千段階の連続した教材をそろえていることが最大の特徴だ。

しかも、その五千段階の教材を、自らの実力に合わせて取り組むことのできるのも特徴。『ちょうど』の学び、自分の実力に『ちょうど』の教材に挑戦できるのである。

その公文の教材が、今、幅広く注目されている。学校教育にも公文の教材を取り入れるところが出てきたことを、ある日刊紙が紹介していた。

また、老人のぼけ防止や痴呆症の治療に威力を発揮していることを知った。公文教育研究会の副社長である福島眞治さんによると、既にいくつかの老人福祉施設で、公文の教材が治療用に採用されているとのことである。読みかソロバンというと、子供の教育ばかりを考えていたが、老人の頭の活性化に有効であると初めて知った。

「私の父親も、軽度のアルツハイマー症状があります。その父に、公文の教材に取り組んでもらっています。母によると、効果てきめんで、父親の生きる力が回復してきているとのことです」。一つ一つの課題を達成していく実感を味わうことにより、「やればできる」との自信を取り戻し、生きる力が再び生まれてきているのだ。これは、まことにすばらしい読みであり。朗報である。

お年寄りが、自らの『ちょうど』に合わせて、読み書きソロバンに挑む。一つの段階を達成して、”できた”という達成感を味わう。そして、次の段階に進む。向上心の実感である。そしてそれを達成する、また挑戦する。

一足飛びではなく、一段一段と確実に登っていく教材は、まことに優れもの。「やればできる」と感じることが、生活のすべてにわたって活力を和えてくれるようになる。

そもそも真理は平凡の中にあるのだ。読み書きソロバンなどというと、いかにも幼稚に受け止めるのは、大きな間違いである。基礎をしっかりと身につけることは、生きていく。