いつか花開く

上甲 晃/ 2004年2月1日/ デイリーメッセージ/

予想されたこととは言え、大阪府知事選挙は、投票率四〇・四九パーセント。一九四七年に統一地方選挙が始まって以来、最低の投票率であった。有権者総数が、約六百九十二万人だから、四百十二万人余りが棄権したことになる。新聞は、「府政への関心低く」と見出しをつけている。しかし、その府政は、火の車。本当は、無関心では済まされないような非常事態にありながら、府民は無関心。この矛盾が、どのような結果を招いていくの、本当に心配だ。

ちなみに、大阪府の借金は、四兆七千億円。天文学的数字である。今回再選された太田府知事になってから、借金はさらに九千億円も増えている。単年度の赤字は、二〇〇二年度、三百六十二億円。゛自治体の倒産゛と言われる準用財政再建団体への転落寸前である。要するに、大阪府民は、自らが乗り込んでいる『大阪丸』が沈没寸前なのに、その事態に対して関心がないのだ。 再選された太田知事が、大胆な改革を進めているのであれば、私も、納得する。現実は逆だ。借金を大幅に増やしただけでも、本当は引責辞任だ。しかし、各種団体、各政党は、とにかく言うことを良く聞いてくれる知事の方が、使い勝手が良い。「既得権益者にはもっとも使いやすい知事」なのだ。だから、全政党相乗り、既製団体の推薦揃い踏み。裏返すならば、「大阪はこれから五年間、抵抗勢力を潰すような改革はしません」と決めたようなのである。

それにしても、関西改革会議の若い人たちは実に良くやった。私は関西改革会議の単なる゛言い出しっぺ゛に過ぎない。その私の思いを受けて、関西改革会議を実質的に切り回してくれたのは、若い人たちだ。多くは『青年塾』の塾生諸君である。「若い人たちが立ち上がれば大阪が変わる」と信じて、熱心に行動した。分別ある大人であれば、むなしくなるような現実に少しもめげることなく、行動をしてくれたのだ。私にとって、今回の知事選挙の大きな救いであった。

彼らは、毎日、大阪の目抜き通りを行列して、「選挙に行こう」と呼びかけた。本当は、太田府知事を倒して、江本孟紀氏を知事にしようとした。しかし、彼らは勝手に応援する団体。選挙期間中は、江本選対と別に動くために、「江本をよろしく」とは叫べない。だから、無党派、無関心な人たちが投票に行くことこそ、江本勝利の道を開くと、投票を呼びかける運動をし続けたのだ。結果は、改革ののろしにならなかった。しかし、継続することこそ、道を開くと信じて、若い人たちにこれからもがんばってほしい。きっといつか、君達の時代がくるのだから。