入塾式に向かう

上甲 晃/ 2004年4月9日/ デイリーメッセージ/

第八期生の入塾式のために、新幹線に乗った。青い空、桜の花咲き乱れ、最高の時節である。私は、いつもこの時、「真っ白なキャンバスに絵を描いていく興奮」を少しばかり感じる。あまりに先入観を持たないために、入塾願書に目を通すのは、前の夜。「父親から言われて」、「あまり興味がなかったけれども」、「会社から突然命令されて」などと、例年と同じような消極的な言葉が随所に現れる。最初のころは、そんな一言にも、いささか抵抗を感じたものである。しかし、最近はまったく違う。やがてこの人達が、生まれ変わったように生き生きとして、積極的に、主体的に研修に参加するようになっていくようになるのが、一番楽しみなのである。「いやいや」、「しぶしぶ」と聞くと、「そうでしょう。そうでしょう」とにこにこしながらうなづいてしまう。

研修は、゛人の変化を楽しむ゛のが醍醐味。『青年塾』に行くようになって、「あの人は少し変わったね」と聞くと、本当にうれしいものだ。成長力旺盛な人は、『青年塾』に参加したから変化したかどうか見極めがつかない。それに対し、「いやいや」、「しぶしぶ」の人が変化していくと、『青年塾』の研修のおかげと評価される。また、「いやいや」、「しぶしぶ」の人が、「いきいき」、「はつらつ」とした姿になると、我が事のようにうれしい。

毎年、「いやいや」、「しぶしぶ」参加の人達は、七割ほどはいる。それは、『青年塾』のことをあまり知らないこともあるが、「人に言われたこと」はどんなに良いことであっても、抵抗感があるものだ。私は、塾生諸君が、受身の姿勢から、能動の姿勢に転換することに力を注いでいる。「やらされてやる」のではなく、「やりたいからやる」姿勢への転換である。人間、自分の意志がやり始めると、苦労が苦労にならない。耐えられるのだ。それどころか、苦労が感動につながっていくのである。

今年は、結局、九十四人の応募があった。昨年は九十二人で過去最高であった。それをさらに二人上回った。北クラスは八人。東クラスは、十九人。東海クラスは、二十一人。関西クラスは、二十七人。西クラスは、十九人。それにしても、うまい具合に、各クラス二十人程度の枠に収まったものである。やはり、私が名前を覚えられる程度の人数が基本である。その意味からも、今年はさらに充実した研修ができる予感がする。

八年目を迎えて、『青年塾』の塾生は、累計で六百人を超えた。「日本に、あの六百人がいたからこそ、救いであった」と評価されるような精神的レベルの高い集団を目指したい。『青年塾』は、日本一志高い集団でありたい。私の生涯の夢であり、志である。