中国理解講座

上甲 晃/ 2005年7月15日/ デイリーメッセージ/

「これは珍しいグループ旅行ですね。私も今までずいぶん色々な旅行をしてきましたが、こんな旅行は初めてです。正直なところ、最初は面食らいました。しかし、時間が経過するに従い、気に入り始めました。次回から毎回参加しますよ」と私に話しかけてきたのは、今回初めて『中国理解講座』に参加した人。最初のうちは、戸惑いが顔に現れていた人だ。しかし、日を追うに従い、表情が緩み、やわらかくなっていった。その理由を教えてくれたのである。
十年は継続すると宣言して始めた『中国理解講座』も、今年はちょうど中間の五回目。「体力のあるうちにハードな場所に行きたい」と言う連続参加者の意向を汲んで、今回は、シルクロードをたどる。シルクロードの出発点である西安から旅は始まり、西端のウルムチに飛び、そこからシルクロード沿いに敦煌に戻り、再び西安へ帰ってくるコースである。このコースは、もともと人気のルートではあるが、最近、NHKで、新たにシルクロードが大特集されて、日本では、再びブームになっている。
旅行が現地集合というのも、団体旅行としては極めて珍しい。「自分で中国まで行くこともまた大切な学び」というわけだ。今回は、西安集合。三十八人の参加者が、それぞれに航空券を買い求め、自力で集合場所である、西安市内にあるホテルまでたどり着かなければならない。人数が多いだけに、コースもさまざまである。東京から直行便もあるが、それ以外は、すべて北京経由。国際線から国内線への乗り継ぎにも、なかなか苦労する。「苦労は、学びの第一歩」。苦労するほどに、思い出は深くなり、さまざまなことを覚える。
西安市内のホテルの四階にある開講式の会場にみんなが集まってくる。無事に到着できたという安堵感が、みんなの表情から読み取れる。五回の講座に連続して参加する人達も多いが、初参加の人も八人いる。何よりも今回の旅行は、文字通り老若男女、全国各地、まるで現代日本社会の縮図のような構成になっている。七十歳代が二人いる一方、中学二年生もいる。母と娘が三組、祖母と孫が一組、夫婦は一組。参加者が多様であることが、みんなの雰囲気を和らげる。