小泉内閣メールマガジン 特別寄稿

上甲 晃/ 2006年7月20日/ デイリーメッセージ/

公務員こそ、『志』!

4月6日、国家公務員合同初任研修2日目。「君の志を問う!」と題した1時間半の講演を終え、肩で息をしながら、控え室に戻った。全身に汗が流れ る。その汗をぬぐう間もなく、「受講生の1人がお目にかかりたいと来ておりますが、通してよろしいか」と、主催者が聞く。断わる理由はない。「どうぞ」 と、私は控え室の入り口に向かった。そこには、1人の背の高い青年が立っていた。

「公務員になって、志の話を聞くのは初めてです。感動しました。ありがとうございました」。青年は、いっきにしゃべった。私は、「ありがとう。君 にそのように言われたたけで、僕はここに来たかいがある」と感謝の言葉を述べながら、「公務員こそ、『志』です。ましてあなたのようなキャリアの公務員 (1種職員)は、全身、『志』の塊でなければならないし、そこに公務員であるあなたの生きがいがあるはず」と激励した。

「公務員は、安定しているから」と、就職の理由に挙げる人が多い。私はかねがね、それがいかに本音であったとしても、公務員たる者は、口にするこ とさえ、許されないと思ってきた。公務員は、「天下のために、自らを捧げることの出来る精神を持った人」である。だから、『志』のない公務員は公務員と呼 ばない、”私務員”である。

公務員が社会的評価を得るのは、許認可権限を持つからでもなく、生活が安定しているからでもない。公務員が尊敬される理由はただ一つ、『自らを犠 牲にしてまでも、天下のために献身的に働く』からである。その意味で、公務員は、国民の鑑(かがみ)であるべきだ。その鑑が、いつの間にか、こなごなに割 れてしまってはいないだろうか。

公務員宿舎の家賃が、相場の10分の1といったケースもある。公務員が、『天下のために献身的に働く』姿を国民が目の当たりにしていたら、世論 は、「私達のためにこれだけ働いてくれているのだから、当然だ」と思うだろう。逆に自分の利益のためにだけ働いていたら、「けしからん。許されないこと だ」と思う。

公務員こそ、公のために献身的であれ。公務員の精神の建て直しは、日本の建て直しの第一歩である。

小泉内閣メールマガジン 公務員の志とは