「青年塾」第1回研修、4クラスとも終了

上甲 晃/ 2000年6月12日/ デイリーメッセージ/

―――年を追うごとに、ますます”手抜きなし”―――

三週連続して、週末は、「青年塾」の開催である。今週末は、西クラスを開いた。21人の塾生が全員集まったのが、まず感激だ。北海道から始まった第一回研修は、今回の西クラスをもって、ひとまず完了した。

第一回研修の内容は、高史明著「生きることの意味」の読書感想の発表、そして、恒例の時事テーマ研究発表などである。これらの中身は、3年前の1期生の時とまったく変えていない。進め方は年々改善を加えているが、内容はあえて同じにしている。それは、共通の課題に取り組むことにより、期生を越え、話題の共通化、体験の共通化をはかれるためだ。

また、テーマや内容を共通にすることにより、毎年の比較ができる。今年一番驚いたことは、どのクラスの人たちも、「手抜きのないこと」。とくに、時事テーマの発表は、4つのクラスともに、実に真剣に準備していた。「学生時代でも、こんなに真剣に学び、発表の準備をすることはなかった」と、しみじみ語っていた塾生の声が、端的にその間の様子を表してくれている。きちっとしたレジュメやチャートの作成は、見ただけで、かなりの時間と労力が注ぎこまれたであろうと、容易に想像が付く。

妻は、「1期生のとき、松下政経塾の卒業生である長浜博行さんが指導にきて、せっかくのチャンスだからもっと真剣に取り組むべきであると、みんなに厳しく叱ったことが、遠い昔のような気がする」と言う。それほど、短期間に、誰からとも、いつからと言うこともなく、「手抜きすることなく、真剣に取り組む」姿勢が、ひとつの体質として定着しつつあるのだ。年々、真剣さが増すように感じられるのが、一層うれしい。

みんなが真剣に準備してくると、人の発表を聞くときの姿勢が変わる。また、質問などのやりとりが、的を射たもので、しかも積極的なものになる。これが逆なら、とにかく形式的なものに終始してしまうことだろう。発表の指導にあたる、松下政経塾の金子一也氏も、みんなの準備の真剣さに舌を巻いている。「レベル高いですよ」と何度となく、驚嘆の声を上げた。厳しい競争を通じて選ばれたのではない。しかし、発表のレベルは、松下政経塾の塾生諸君よりも上をいくように思う。

ある塾生が、準備の過程でのエピソードを紹介してくれた。「妻が、いつもはだらしなく生活している私が、あまりにも真剣な顔をして本を読んでいる姿を見て、子どもを連れ、そっと外に出ていきました。邪魔してはいけないとの心遣いだったのです。あまりにも静かになったので、ついついビールに手が伸びて、寝てしまいました」と。ほほえましい話だ。