主人公

上甲 晃/ 2000年9月4日/ デイリーメッセージ/

自分の人生の主人公は、自分自身である。
自分の人生は、他人の命令が主人公でもなければ、上司が主人公でもなければ、売り上げが主人公でもなければ、金儲けが主人公でもない。

『青年塾』のサマーセミナーを終えてみて、私の心に深く残ったことは「自らの主体的な意志をもって望む事は、これほどまでに力強く、創造的で、積極的で、人の心を動かすものである」ことだ。自分自身が、「私がやる」と心に決めたときから、不思議な力がわいてくるようだ。まず何よりも、色々なことに気が付く。気が付くだけではない。気が付いたことを積極的に実施に移す意欲がわいてくる。そして、最後の最後まできちっとけじめをつけようとの責任感も人一倍強くなる。まさに、自分の人生の主人公としての自分が躍動するのである。

丹後のサマーセミナーのすべての日程が終わり、参加者は次々に帰路に着いた。事務局として献身的に働いてきた諸君の顔には、参加者を送った安堵の表情とともに、どっと疲れが出そうな雰囲気であった。しかし、彼らは、最後のけじめを付けることを決して忘れていなかった。

疲れ果てているはずの事務局の人たちが、三日間使わせていただいた会場を順番に回って、徹底的に後片付けを始めた。忘れ物を確認し、使ったものはすべて雑巾できれいに拭き、さらに戸締まりも完璧に終えた。どこからどう見ても、手抜きのないけじめの付け方。「立つ鳥、跡を濁さず」の諺とおりに、最後をしめくくった。

2000年サマーセミナー

人に命じられる仕事は、とにかく疲れる。疲れるだけではなく、意欲がわかない。それは自分が主人公ではなく、他人の命令が主人公になっているからである。命じられたからやるという仕事の仕方は、受け身の弱さがあり、命じられないことはなかなかやれない。

2000年サマーセミナー志ネットワーク、そして『青年塾』は、伝統的に、一人一人の主体的な意思を尊重することを基本としている。そのために、多少時間もかかるし、目だるい場面もある。しかし、私は、「信じて待つ」のだ。「俺がやる」「私がやる」という意欲がみんなのなかにわいてきて、初めてそこに力強いものが生まれてくる。

まもなく、志ネットワークの「全国会議」だ。大阪在住の会員諸氏が、今、準備に余念がない。私からは具体的な要望は何もしていない。あれ、これと命じることなど、まったくない。しかし主体的な意志をもって、あらゆる準備を進めている。打ち合わせの会合の回数も数えられない。宿舎には、体験的に泊まったそうだ。これが、志ネットワークの風土である。