逃げ場ではなく、”足場”に

上甲 晃/ 2001年3月26日/ デイリーメッセージ/

昨日は、『青年塾』東クラスの、新入塾生にたいするオリエンテーションであった。ここでも、関西クラスと同様に、先輩塾生が主催者である。先輩が、自分たちの不安であった入塾前の気持ちを思い起し、少しでも不安を和らげて上げたいと思っての開催である。その気持ちがうれしい。

新入塾生が10人近く集まった。一方、先輩塾生は、20人近い。東京渋谷で開かれたオリエンテーションの会合に、静岡や茨城からも駆け付けてくれている。先輩塾生の意欲と明るい雰囲気、そして活発な様子が、新入塾生を圧倒していた。とりわけ、先輩塾生の「青年塾」への思い入れの探さは、私まで、心を熱くした。

「いつのまにか、ここにきてしまう」、「しばらくは行くのをやめようと思っていたが、やっぱり足が向いてしまう」、「人生の宝物だ」などと「青年塾」のことを口々に語ってくれると、「青年塾」を立ち上げて良かったとも思う。「青年塾」との出会いによって、若い人達の人生が良い方向に変わり始めるきっかけになれば、私には、無上の喜びだ。
ただ、「青年塾」を運営していく上で、私自身が心しておかなければならないこともあることに気が付いた。たしかに、「青年塾」に集うことは理屈抜きに楽しいであろうと思う。しかし、楽しいだけにとどまっていてはいけないのである。気のおけない仲間が集まるから楽しいという程度では、「青年塾」は不十分なのである。第一段階はそれでいいとしても、いつまでもそれだけにとどまっていたのではいけない。

「楽しい場」は、気をつけないと、「苦しい現実からの”逃げ場”」にもなりかねない。「青年塾」の楽しさが、現実の仕事が苦しいことの裏返し現象であったり、職場の閉塞感の憂さ晴らしや欲求不満のはけ口になってしまったのではいけない。

「青年塾」は、日々の生活を充実させ、職場を良くし、人生を豊かで、幸せなものにしていく”足場”でなければならない。「青年塾」で学んだことが、血となり肉となり、それが日々の生活に脈々と生きる、私の思いはそこにある。すなわち、「青年塾」では、「学びを日々に生かす」、あるいは「学びを現実に生かす」ことが、最重要の課題でもある。

その意味からも、普段の生活における平凡な実践を徹底して行なえるようにしていきたい。普段の生活において、常に他人を思いやるような実践が自然のうちにできるようになることこそ、「青年塾」ではもっとも大切なのである。実践を通じて体にしみついた習慣は、普段の生活を変えていくことであろう。普段の生活が変われば、人生まで変わる。